楊範(ヤン・ハヌマット)

プロフィール
金髪碧眼の若き拳法家。中肉中背だが、拳法家らしいすばらしい体躯である。
頬から堅いふさふさした髭が生えている上に、額には第三の目をかたどった入れ墨まである。
出身は間違いなく中原ではないはずだが、どうしたことかヤンは中原語以外はほとんどしゃべれない。

略歴
「楊範・鄭令蔓伝巻一」によれば、ヤンは弱冠十六歳で天覧武闘会に優勝するという快挙を成し遂げた。
ところが、天覧武闘会は、実は政府高官の懐刀どうしが闘うという立派な権力闘争の舞台だったのである。
そんな派閥抗争の中に、なにも気がつかずにほいほい飛び込んで優勝をさらってしまったのだから、 宮中に入ってからいじめられるというのも無理のない話である。  図らずも天覧武闘会に優勝してしまった彼は、 名誉爵位である「武礼撫」(ぶれいぶ)爵を受け、将軍として登用されることとなる。
当然ながらこの拳法馬鹿に宮仕えがつとまるわけもなく、わずか二,三年で辞職してしまったのはいうまでもない。
後に劉衛(武帝)による新政権の樹立後もヤンは宮仕えはせず、地方都市である会稽(かいけい)の豪族、 関氏の元で食客(しょっかく:要するに居候)として暮らしていた。
ところがそこに遠くサクロニアから謎の魔道師テレマコスらが訪れたことでヤンの冒険がはじまることになる。

ヤンの素顔
派手な外見からは考えにくいが、どちらかといえば優等生、おっとりとした語り口調の青年である。
一度は名声を勝ち得たが、その代償は大きく彼にのしかかっており、それから逃れようともがいているようだ。
たしかに、ふつうの雑魚相手にはほぼ無敵とも言ってよい立派な拳法家といえる。
ところがでてくる敵は生半可な相手ではない。第二巻に登場した陳当こと帝国神将ティベリウス、
さらに宿敵となるロウハン将軍や聖母教会大女祭アナスタシアなどは、少なくとも普段のヤンの力を遙かに上回る怪物である。
いや、敵だけならいざ知らず、実はヤンのパーティーでもテレマコスやリンクスはヤン以上の経験と実力を持つとんでもないキャラクターである。ユウジンやファン、琉璋ですら白兵戦能力だけならともかく、ヤンにはとてもまねできない様々な知識や技、そして人脈で活躍する。
ジレンマを抱えて煮え切らない、そんなところにヤンの素顔に見える。

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